労務管理

取引先が残業代をチェックする?CSR調達について

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さてゴールデンウイークも終わり、仕事のペースも戻りつつあるところですが、もう週末を向かえてしまいイマイチやる気が起こらないのでブログでも書いて見たいと思います。

取引先の労働環境を厳しくチェックする取り組みが、大手企業を中心に広がっているという記事を見つけました。

「残業代出ていますか?」取引先をチェックします。(読売オンライン)

CSR調達とは

これはCSR調達と呼ばれる活動の一環として行われています。
劣悪な労働条件等で社員を働かせている会社と取引することは、自社の信用の低下させるとの危機感が強まっているためです。
ざっくりと言うと、ブラック企業と付き合っていると、うちまでイメージが悪くなるから付き合うのを止めようということです。

CSR(企業の社会的責任)とは、自社の利益を優先させるのではなく、社会へ与える影響に責任を持ち、あらゆるステークホルダー(利害関係者)との関係を重視しながら、社会に対する責任や貢献に配慮し、企業価値を向上させることによって持続的に成長すること目指すものです。

記事の中では、凸版印刷、ニコン、ミズノ、東芝、富士フイルムなどの企業名が上がっていましたので凸版印刷のものをご紹介したいと思います。他にも項目がありますが、今回は労働に関する部分を抜粋しております。

凸版印刷CSR調達基準

  1. 強制労働の禁止
    脅迫や抑留などによる強制労働を行わない。
  2. 児童労働の禁止
    15歳に満たない者を雇用しない。なお、現地の法令において最低就労年齢や義務教育の修了年齢がさらに高い年齢に定められている場合は、その年令に満たない者を雇用しない。また、18歳未満の従業員については特に健康と安全を確保し、危険な仕事に従事させない。
  3. 差別の禁止
    採用、育成、評価、処遇などにおいて人種、国籍、宗教、年齢、障がいの有無、性別、配偶者の有無、性的志向に基づく差別を行わない。
  4. ハラスメント行為の禁止
    職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務としての適正を超えて、精神的、身体的苦痛を与えるような行為をしない。
  5. 労働者が保有する権利の尊重
    労使の交渉などに関して、労働者が保有する権利を認識し、尊重する。また、労使が効果的なコミュニケーションを取るための機会を設ける。
  6. 労働安全衛生の確保
    労働環境や、社員寮がある場合にはその社員寮も含めて安全で衛生的な環境を確保する。また、潜在的な事故を防止するための教育や対策などを講じるとともに、事故発生時への備えを講じる。
  7. 適切な賃金の支払い
    現地の法令が定める最低賃金以上の賃金を支払い、時間外労働には法令・契約に基づき賃金を支払う。また、賃金に関する条件や、賃金の明細を情報として労働者に提供する。
  8. 適切な労働時間管理
    労働時間と休日に関する現地の法令の要求事項を満たす。
  9. 雇用の安定への配慮と、雇用主の義務の遵守
    雇用の安定に配慮するとともに、雇用主としての義務を果たす。

適切な対応ができないと採用できない

詳しいことはわかりませんが、某牛丼チェーン店ではアルバイトを募集しても集まらず休業が続いていると、インターネットで話題となっていました。

また、スターバックス、ユニクロなどでは、契約社員を正社員化することがニュースになっています。

その背景には、優秀な人材を確保することが難しくなっていくことに備え、正社員化による一時的な人件費の負担増を考慮しても、人材を確保し長く働いてもらうことが採用や教育コスト的にも得だ、との経営判断によるものです。

結果として会社のイメージアップにつながる

近ごろは、何かあるとすぐブラック企業として話題となりやすいこともあります。一度ブラック企業のイメージが出来上がるとそれを払拭するためには多くの労力が必要となります。

このようなCSR調達の背景には、もちろん社会的貢献があるのでしょうが、対外的なイメージアップによる企業の人材確保のための戦略とも言えるでしょう。

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