残業

残業代という考え方ありますよ

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先日のニュースに社員3名が残業代の不払いがあったとして、会社に2700万円の支払を求めて裁判所に提訴したとありました。

その会社は人気アニメを制作している会社のようです。

この会社のように業界によっては、修行と称して残業代を支払わない会社も多い印象を受けます。

記事を見ると会社が残業代を支払わない事に対するコメントが書かれていましたが、この会社がまさにそうでした。「アニメ業界に残業代という考え方はない」とのことです。

終身雇用を前提とした年功序列の会社であれば、社員もいまだけ我慢をすれば将来報われるだろうと考えたかも知れませんが、最近ではそれも無理があるでしょう。

弁護士や司法書士のサイトを見ると残業代請求を掲載しているところが多くなっているように感じます。そもそも残業代を法律通り支払っている会社が少ないため、それだけビジネスになるということなんでしょう。

多くの会社に時代が変わって社員がいくらでも情報も取得することが出来る、という認識に欠けている部分があるのかも知れません。

さらに記事には「反論は裁判で代理人を通じて主張していく」とありますから弁護士に依頼するのでしょうね。もちろん請求額のうち全額が残業代と認められることは無いとしても、値切った額が弁護士への報酬として変わるだけです。

このように仕事に師弟関係が成り立つような業界は、昔からそうしているからということで、今も同じやり方をしている会社が多くあるのかも知れません。

私も個人的には、仕事を覚えるためには時間を気にせずがむしゃらに取組む時が必要だとも思います。そうは言っても、ルールとしての法律があるためそれを無視することも難しいようにも思います。

ですが今回のケースのように労務に関する問題は突然現れ、金額的にも大きくなります。さらに困るのは残業代に未払いがあるとなった場合には、訴えた社員以外にも支払う必要が出てくるということです。

経営者が知らないうちに、従業員の意識や取り巻く環境が変わっているのです。そのため昔からやっている方法が問題がないかどうか、改めて考えてみる必要があるのかも知れません。

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