働き方

そろそろ本気で働き方を考える必要があるかも知れません

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労働時間と残業代を切り離す働き方が検討されているなかで、ここのところ考えさせるニュースが流れてきています。

まずは、地方銀行で起こった過労による自殺の裁判です。
当時40歳だった男性行員がうつ病で自殺したのですが、遺族が損害賠償請求の裁判を起こし、裁判所は銀行に総額1億2886万円の支払いを命じました。

男性の時間外労働は毎月100時間を超え、自殺直前の1か月は209時間に上ったとのことです。その結果うつ病を発症したことにより自殺したと判断されました。

裁判所は、使用者の責任として「業務に伴う疲労や心理的負担が過度に蓄積し、労働者が心身の健康を損なうことがないよう注意すべき義務を負う」と指摘したうで、銀行がこれを怠ったと判断しました。

次に英会話教室の女性講師が自殺した案件です。
こちらは遺族が労働基準監督署に労災認定の申請をして、それが認められたものです。

女性は、教室でのレッスンのほかに、イラストや英単語を書き込んだ教材用カードの作成も行なっていました。ただし、こちらは自宅へ仕事を持ち帰り仕事をしていた「持ち帰り残業」でした。

この自宅での残業時間が月に82時間となり、学校での残業分を含めると月111時間に達し、長時間労働によってうつ病を発症しました。

最後にご紹介するのは、ほとんどの社員が17時に退社するという会社です。

長時間労働は本当に必要?ほとんどの社員が17時に帰る年商59億円の化粧品会社

この会社は、アルバイトを含めて従業員数41人の化粧品会社会社ですが、女性が9割以上を占め、さらに半数にあたる19人がワーキングマザーだそうです。つまり残業が難しい立場の方が多いということです。

就業時間については8時30分~17時30分と決まっていますが、その日の仕事が終われば17時に退社してもいいとなっていて、遅くても18時までには退社するというルールを徹底しています。

同社の社長によると「労働時間で社員を見るのではなく、業務量とスキルで社員を見ること」が重要とのことです。

さらに効率よく仕事をこなすために、「定期的な業務の棚卸しと業務の選別」「ルーティンワークをなくす」「わかりやく差別化された商品を開発する」などをポイントに上げ、早く帰る仕組みづくりをしているようです。

さきのふたつの例が残業代の支払いの有無はともかく、考えなければならないのは、長時間労働によってうつ病などを発症し、その結果自殺してしまう可能性があるという点です。もし、このような事例がひと度起これば、会社として受ける影響はとても大きなものとなります。

今後、少子高齢化が進み労働力が不足することが予想されています。さらには介護が増えることによって、業務の中心となる管理職までもが、働くことが難しくなる状況が出て来ることもあるでしょう。

労働時間と残業代の切り離しが、さらなる長時間労働につながる可能性があることを踏まえた上で、いかに限られた時間の中で効率よく仕事を進めるかが、今後ますます重視されていくと思います。

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